いろいろ・ほどほど・どうどう

たかみ ゆえかの雑記ブログ。

本の片づけ方のこと。

本好きな人が頭を悩ませる問題の一つに「捨てられない、手放せない」と言うものがあります。

私も元々「本好きが買い集めた本を手放すなんてとんでもない!」と思っている本好きの内の一人でした。
今でも本は好きですし、本屋さんに行けば何冊か買って帰る事もあります。

しかし、
・本が部屋の中を圧迫する
積読は増える一方
・シリーズもの(特にコミック)は毎月のように刊行される
・・・と言う状態が続き、だんだんと部屋の主が私ではなく本になっていきました。

本だけではなく、他の物も減らして、ミニマリスト、片付け等の勉強をしていくにつれ、今は何とか「部屋の主は私です」と言えるぐらいには自室は片付いた様に思います。

では、
『どうやって片付けの中でも本好きにとってハードルの高い、本の手放しを行ったのか?』
『どうやって本棚のスペースを確保したのか?』

今日は手放す際の気持ちをどう言う風にもっていったかと言う点を中心に、これらの事をお話しようかと思います。

 

 

目次  ①運動会の借り物競争で選んでみよう!
②自分の「いらない」は誰かの「欲しかった!」
③ネガティブな妄想で衝動買いを食い止める!
④まとめ

 

①運動会の借り物競争で選んでみよう!

想像して下さい。
運動会も中盤に差し掛かり、会場は盛り上がりをみせています。
そんな中、借り物競争が始まりました。次はあなたの番です。
ついに順番が回ってきました。位置について、よーい・・・ドン!!
平均台を超え、網の中を潜り、机の上に並ぶ紙を一枚、あなたは掴み取りました。
紙には「人生のベストオブ一冊」と書かれています。
観客席には自分の本棚を脇に置いて応援をしている親がいます。
急いで親の元へと駆けていき、本棚を漁るあなた。
友達はお題に書かれた物をさっと手に持ってどんどんと先へ進んで行きます。
時間が迫っている・焦る中、あなたが手に取るのは、どの本ですか?

これは私が実践した方法の一つになります。
こんなおかしな状況に本当におかれる訳ではないけれど、一刻も早く選ばないと借り物競争でビリになってしまう、と言う状況の中、自分の心の支えになるであろう「ベストオブ人生の一冊」を選ぶと言うシュミレーションは、片付けのスピードアップに大いに役立ちました。

ここで選ぶのは一冊でなくても良いのですが、とにかく「ビリになるかもしれないと言うプレッシャーの中、重い思いをしてゴールまで持って行く魅力がこの本にはあるのかな?」と一冊一冊手に取って考えると、
・実は惰性で買っていた
・読む気は今後無さそうだけどもったいないから置いておいた
・・・とか言う本が山のように現れます。

そう言った本は苦しいけれどお別れをした方が良いのかな、と思います。
必死の思いで選び抜いた(文字通り本好きにとっては「必死」です。最初は血反吐を吐くほど辛いと思います・・・)本たちは、心の底から大好きな本、一生手放す事の無い殿堂入りの本です。

厳選をした後に、その本たちを大切に元の本棚に戻した所、ポッカリと半分のスペースが空いて、心なしか本たちも「やっと足を伸ばせるよ」とホッとした様でした。
ぎゅうぎゅうに詰められた本棚は私の心だけでなく、本たちにもストレスを与えていたのかもしれません。

 


 

②自分の「いらない」は誰かの「欲しかった!」

私が本屋や古本屋へ行く時は
・何かに行き詰っている
・答え(ヒント)を探している
・・・と言うのがほとんどです。

特に古本屋は新しい本ばかりでは無く、マニアックな掘り出し物が見つかる場所でもあるので、悩みが深刻な時ほど古本屋めぐりをしている事が多いです。

そんな私の様な人が私が売った本を見つけて、
「これだー!」
「この本は私の悩みを救ってくれるぞ!」
「この本は私にとって必要だ!」
・・・と手に取ってくれて、自分の本棚で「ベストオブ人生の一冊」になれなかった本が、その人の本棚で輝けるのなら、それは「最高!」と言う他無いのではないでしょうか。

「買った時の値段より安く売るのは・・・」
「何だか損した気分」

・・・と言う気持ちは痛い程わかりますが、自分の手に渡った時点で中古なのでそこはグッと我慢して「迷える子羊」の事を考えましょう。
自分の本棚の中で腐っていく(その時点で0円の価値)のなら、誰かの元へ行ってもらい、少しばかりのお駄賃までいただけるのなら結果オーライ!と思う様にするのが精神的にもおすすめです。

古本屋に売る以外の方法としては、
・フリマアプリで地道に売っていく
・欲しい人にあげる
・寄付する
・思い切って捨てる
など色々ありますが、自分の性格と照らし合わせて選んでみて下さいね。

私と似たような「捨てるのは忍びない。でもフリマアプリは面倒臭い」なんてタイプの人は、ささっと古本屋にまとめて買い取ってもらうのがおすすめです。

 


 

③ネガティブな妄想で衝動買いを食い止める!

本を新しく買いたくなったら、
・ネットで調べて試し読みをする
・①の借り物競争シュミレーションを行い、万が一やっぱり売る事になった時に自分で責任を持って次の人へ手渡す行動(古本屋)ができるか?
・・・と言うこの二点を考える事が大事かと思います。

売る本がたくさんあって、徒歩で紙袋いっぱいに本を詰めて腕が千切れそうな程の重みのそれを、例えば夏の炎天下の中売りに行く事になったら・・・と妄想すると衝動買いが防げます。

「この本は私にとってのベストオブ人生の一冊だ!」と本心から思う本以外に手を出さなくなってきます。
「後々面倒くさい事になりそう・・・」と言う気持ちを逆手に取る方法です。

人間はご褒美(ポジティブ、メリット)よりも代償(ネガティブ、デメリット)を回避したくなる生き物なのだそうです。

この方法で代償(ネガティブ、デメリット)を存分に妄想して、じっくりと本を選ぶ癖を付けると良いかと思います。

 


 

④まとめ

さて。いかがだったでしょうか?
何となく、私の今まで苦しみながら本を手放してきた様が見て取れたのでは無いでしょうか?笑

これまで紹介した方法は、もっと手早くかつ厳しく行うなら、
・何も考えず全て捨てる
・本なんか一生買わない
を徹底すればすぐにスッキリした本棚を手に入れることができます。

しかし、それは本が大好きで、手放す事に大きなストレスと罪悪感を感じ、同時に本で埋め尽くされた圧のある自室を見渡して憂鬱な気分になっている本好きにはハードルが高く、残酷な方法です。

本当に、本を手放す事がどれだけ苦しいか、すごくすごくわかります。
今までの自分の知識やドキドキが無くなってしまうような、自分が空っぽになってしまうんじゃないかと言う不安に襲われる感覚も、すごくわかります。

でも、なんだかもやもやしてスッキリしないのは、もしかしたら本棚が窮屈で窒息しそうなのを無意識に感じ取っているからかもしれません。
一度、勇気を出してえいっ!っと手放してみるのもおすすめです。
本に埋もれるのも良いけれど、すっきりとした「人生のベストオブ本棚」を眺めるのも、とても心地良いですよ!

丁度良い、本好きが納得できる私なりの方法を今回はご紹介しましたが、あまりこの方法だけにとらわれずご自分の「丁度良い」を試してみて下さいね。

皆様が、本をほどほどに手放して、すっきり良い気持ちで読書できる事を心から応援しています!